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作品名

​みすにたか

御簾に鷹

作者:佐藤稚子

​自社「佐藤織物㈱」で織った貴重な紋紗の生地を使って、最近ではあまり見ない夏物の黒留袖を制作してみました。透け感を活かし、御簾の奥に松が透けて見えて、手前に鷹が居ることを表現してみました。私は下絵、友禅、柄場の引染めを手掛けております。以前修業した友禅工房では、男児用が主なお宮参り・七五三用の着物専門でした。鷹の表現は一子相伝で、特に羽根の友禅は技が詰まっております。女性用としてもこの技を使って何か商品ができないかという思いで、制作してみました。しかしこの着物に携わった腕の良い糸目の職人さんが引退したので、また同じものは制作することが難しいと思っています。また残念ながら今ではこういった手が込んだ作品を作る時間が取りづらくなりましたが、技を継承していく努力を続けていかなくてはと奮起させられる作品です。現在は洋風柄が流行りの呉服業界ですが、改めて古典柄の良さ、雅な雰囲気を感じてもらえたらと思っております。

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