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京もの認定工芸士会「響」第二回工芸展出品作品紹介 關敬介さん

仏壇仏具の蒔絵師をされている關敬介 (https://www.instagram.com/kedamaya.makie )さんの蒔絵グラスを紹介します。 蒔絵とは、漆で絵柄を描き、その漆が乾ききらないうちに、金や銀などの金属の粉や朱・黄・緑などの色粉を付着させて文様を描いたものです。蒔絵師という職人が、山水、花鳥、人物などの多彩な文様をひとつひとつ手作業で描きます。

蒔絵師は漆を何層にも重ねて立体感を出したり、絵柄を炭で研いで艶を出したり、さまざまな技法を用いて美しく装飾します。蒔絵の精緻優美な姿は日本の伝統工芸の極みとも言われており、美術品としても高く評価されています。

そんな仏壇仏具の蒔絵師である關さんの作品は蒔絵の技法を用い伝統という枠から飛び出したような個性あふれる斬新なガラス蒔絵作品となっています。 こちらの作品は響のインスタIGTVアーカイブ「2日目の作品紹介」47分あたりで紹介されていますので合わせてご覧くださいませ。

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蒔絵グラス「烈」        

本職は仏壇仏具への蒔絵を施す蒔絵師をしていますが、その仕事ではなかなか施すことがない漆芸や蒔絵の技術を用いたものも制作しています。本作もそのひとつで、グラスの外側に銀の研ぎ出し蒔絵を施したものですが、黒色の流線は銀粉を黒漆で塗り固めたもので、研ぎ出しの磨きの仕様にしています。内側に見える朱の線模様は、蒔絵の上から針で削り、その線の中に朱漆を塗って表現しています。

關敬介 1978年 三重県生まれ 1997年 京都伝統工芸専門学校(大学校)入学 1999年 京都伝統工芸専門学校(大学校)を卒業、      同年下出蒔絵司所に就職 2007年 蒔絵師として独立      家業の關仏壇製作所に就職




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